第45回目のテーマは「米」です。白く輝くほかほかのご飯、日本人にとって主食の米は毎日の食卓に欠かせません。人々が苗を植え、稲を刈る様子は日本の原風景であり四季の美しい風景と溶け合います。年間、約1000トンの米が生産され自給率はほぼ100パーセントです。食料自給率の低い日本にとって米は特別な存在です。米の食べ方は様々ですがそのまま食べるのが定番です。味がシンプルなのでいろいろなおかずに合います。古くから愛されてきた「おにぎり」は片手で食べられ持ち運べるのが特徴です。サケや昆布やタラコなどの具を中にいれてぎゅっと握って作ります。「茶漬け」はご飯にのえた具の中から茶をかけて食べるもので軽食に最適です。生卵としょうゆをかけて食べる「卵かけご飯」も人気で専門店も登場しました。古来、日本では豊作を祈る気持ちが多くの儀式や祭りを生み出してきました。御田植祭(おたうえまつり)では田植えの日に豊作を祈るにぎやかな歌を歌います。かつて力士が天皇らの前で戦う相撲節会(すまいのせちえ)という儀式がありました。国技とされている相撲はもとは米の豊作を祈る儀式でもありました。米はかつて税でもありました。豊臣秀吉は16世紀に天下を統一し税制を整える際にやはり米を使いました。全国の田畑を測量し収穫できる米の量を基準に税制を整えたのです。大名の格も領地でとれる米の石高で示されるようになりました。現在も日本の農業の中心は稲作です。田に米が実ることは今も昔も変わらぬ日本人の喜びなのです。

<staple ・・・ 最も基本的で重要な>

米は昔から日本の主食です。
Rice has long been the staple food of Japan.

<carry around ・・・ 携帯する・持ち歩く>

おにぎりは簡単に持ち運べます。
Onigiri rice balls are easy to carry around.
 
<おかずとside diesh>
日本にはおかずという言葉があります。おかずはあえて英語にするとside dishなどと訳されますが実は日本のおかずに相当する英語表現はありません。side dishという言葉で連想するのは付け合わせの小さなサラダのようなもので日本語のおかずとは概念が異なります。こうした違いの背景には日本と西洋の食文化の違いがあるようです。日本では古来から主食と副食を区別する意識がありました。米を主食としてきた日本では食事の基本は米であり、魚や野菜などの料理はシンプルな味の米をおいしくするために添え物として付けられるものでした。これらが総称されておかずと呼ばれるようになりました。明治以降、西洋から肉食文化が日本に入ってきてからはステーキやハンバーグなども米と一緒に食べられるようになりましたがやはりこれらもおかずと呼ばれます。一方、西洋の食文化では主食と副食を区別する感覚は日本に比べ希薄です。ヨーローッパではパンを主食、肉や魚などを副食と考えることはありません。main dishは何かと聞かれれば肉料理や魚料理などが一般的でその添え物として出されるのが簡単な料理がside dishと呼ばれます。主食の米をおししく食べるためのおかず、メイン料理に添えられるside dish、テープルに並ぶ料理の形式も言葉に少なからず影響を与えているようです。