第29回目のテーマは「懐石料理」です。懐石料理は四季折々の食材を使った伝統的な日本のコース料理です。あるものは温かく、あるものは冷たく、ちょうどいい状態で客の食べるペースに合わせて一品一品出されます。「ご飯」、「汁物」、「向付(むこうづけ)」が載った膳から料理は始まります。向付は通常、刺身か酢の物です。「煮物椀」、そして「焼物」が続きます(通常、魚か肉)。様々な手法で季節感を出す、それが懐石料理の神髄です。懐石料理の起源は16世紀、千利休が茶会で振る舞った料理のスタイルが基です。一度にたくさんの料理を並べることがそれまでのもてなしの料理の主流でしたが利休は、食べごろの料理を少しずつ出すことが味わいを最大限に引き出すので最高のもてなしだと考えました。これが懐石料理の基本となりました。では季節感を演出する粋な方法を見てみましょう。旬の食材に「名残(なごり:旬を過ぎたもの)」、「走り(はしり:これから旬になっていくもの)」を組み込んで季節の移り変わりを楽しみます。懐石料理は今や世界中から注目されフランスの一流シェフも学びに来ます。また日本でも懐石料理と西洋料理を組み合わせた新しい料理が登場しています。日本人の美意識が色濃く反映された懐石料理も日々進化しているのです。
 
<A is served hot ・・・Aが出されます>

is served hot    温かくして
is served cold   冷たくして
is served chilled  冷たくして(上記より冷たく)

温かくして出される料理もあれば、冷たくして出されるものもあります。
Some dishes are served hot,while others are served chilled.

<A is in season ・・・ Aは旬です>

come into season ・・・ 旬が来る

ズワイガニは冬が旬です。
Snow crabs are in season during the winter.

<焼く>
英語の「焼く」はさまざまなものがります。

roast 鳥の丸焼き
grill アミの上で焼き鳥を焼く
toast パンをトースターで焼く
bake  じゃがいもやりんごを丸ごとオーブンで焼く
barbecue 屋外でバーベーキューをする

肉とパンが食文化の中心である西洋では「焼く」を細かく言い分ける必要があったのです。一方、日本は水に囲まれていて豊富なために日本語は水に関する言葉が豊富です。

沸かす
ゆでる
煮る
炊く

これらは英語ではboilという単語だけで済みます。食文化の違いは言葉の成り立ちに大きな影響を与えるのです。